車を走らせているとき、特にハンドルを切らずに直進しているにもかかわらず「トントン」という音が足元や車体の下から聞こえてくる。
そんな経験はありませんか?
VW車を長く乗っている方であれば、一度は耳にしたことがあるかもしれないこの“異音”。放置しても大丈夫そうに思えるかもしれませんが、実は大切な部品の劣化や故障のサインである可能性があります。
本記事では、「直進時にトントン音がするVW車」について、考えられる原因と修理費用の目安を詳しく解説していきます。
原因 | 修理内容 | 費用目安 |
---|---|---|
タイヤ異常 | ローテーション or 交換 | 3,000〜40,000円 |
ホイール異常 | 点検・修正 or 交換 | 2,000〜50,000円 |
ハブベアリング | ベアリング交換 | 25,000〜40,000円 |
ドライブシャフト | シャフト or ブーツ交換 | 10,000〜50,000円 |
サスペンション | ブッシュ・ショック等交換 | 10,000〜80,000円 |
内装部品 | 締め直し・対策施工 | 5,000〜10,000円 |
「トントン音」はどんな音?
直進時に聞こえる「トントン音」は、下記のような特徴があります。
つまり、単なる内装のきしみ音とは異なり、足まわりやタイヤ、駆動系に原因があることが多い音です。
原因①:タイヤの異常(偏摩耗・異物)
まず疑うべきは「タイヤそのものの状態」です。タイヤのトレッド(接地面)が 均等に摩耗せず、ところどころ山が残っている状態(偏摩耗) だと、回転するたびに「トン、トン」と音がすることがあります。
また、タイヤに小石や金属片などの異物が刺さっていると、それが地面と接触して異音の原因になることも。
修理方法・費用目安
- 偏摩耗対策:タイヤローテーションまたは交換
→ 3,000〜15,000円(ローテーション)、40,000円〜/4本交換 - 異物除去:点検と除去作業
→ 0〜3,000円(パンク修理含む)
原因②:ホイールやハブの変形・ゆるみ
タイヤを取り付けるホイールや、その内側にあるハブ(車体側の回転部品)がわずかに変形している場合や、ナットがゆるんでいる場合にも、走行中にトントン音がすることがあります。
特に、ホイールナットの締め付けが不均等な場合は要注意です。走行中にホイールが少しずつ振動し、音として現れます。
修理方法・費用目安
- ホイールの点検・交換:
→ 1本10,000〜50,000円(状態により異なる) - ナット増し締め:
→ 無料〜2,000円程度(点検時に実施)
原因③:ハブベアリングの摩耗
ハブベアリングは、タイヤがスムーズに回るようにする大切な部品です。このベアリングが傷んでくると、回転に合わせて「ゴリゴリ」「トントン」といったリズムのある音が出ることがあります。
異音がだんだん大きくなったり、走行中にタイヤ付近が熱くなるような症状が出ているなら、ベアリングの不具合を疑いましょう。
修理方法・費用目安
- ハブベアリング交換
→ 25,000〜40,000円/輪
原因④:ドライブシャフトやジョイント部の不具合
FF(前輪駆動)車の多いVWでは、 エンジンからタイヤへ動力を伝える「ドライブシャフト」 に異常が出ると、直進中でも異音が発生することがあります。
特に、シャフトの両端にある「CVジョイント」と呼ばれる部分が劣化していたり、ブーツ(カバー)が破れてグリスが漏れた状態では、「トントン」や「カタカタ」という音が出ることがあります。
修理方法・費用目安
- ドライブシャフト交換(片側)
→ 30,000〜50,000円 - ブーツ交換のみ
→ 10,000〜20,000円
原因⑤:サスペンションやブッシュ類の劣化
走行中の衝撃を吸収するサスペンションの部品や、それを支えるゴム製のブッシュが劣化・割れたりすると、走行時に振動が伝わってトントンという音になります。
特に「ロアアームブッシュ」「スタビライザーリンク」「ショックマウント」などの部品は消耗が進みやすく、定期的な点検・交換が必要です。
修理方法・費用目安
- ブッシュ類の交換
→ 10,000〜20,000円(1箇所) - ショックマウント交換
→ 15,000〜25,000円(1輪) - サスペンションASSY交換
→ 40,000〜80,000円(前後)
原因⑥:内装パネルや遮音材のゆるみ
足まわりではなく、室内側からのトントン音である場合は、インパネやドアトリム、遮音材などが経年劣化でわずかに浮いている・ぶつかっているケースもあります。
この場合は走行中の微振動に反応して小さな音が出るので、まずは音の発生源を特定するための同乗チェックが必要です。
修理方法・費用目安
- 内装部の締め直し、スポンジ貼り付け
→ 5,000〜10,000円前後
異音は放置しないで!早めの点検が安心
「少し音がするだけだからまだ大丈夫」と放置してしまうと、部品の破損やさらなる修理費用の増加につながってしまいます。
特に、ベアリングやドライブシャフトなど走行性能に関わる部品の異常は、最悪の場合、走行不能や事故にも直結します。
音がする状況(スピード、路面、加減速など)を記録しておくと、整備士に伝えるときにも役立ちます。
点検・修理はどこで受けるべき?
VW車はドイツ車ならではの独自構造が多いため、点検・修理はVWに詳しい整備工場や正規ディーラーがおすすめです。
- 正規ディーラー:やや高額だが診断精度が高い
- 輸入車専門整備工場:VWに強い整備士が在籍している
- 一般整備工場:軽作業はOKだが診断力に差が出ることも
修理費用まとめ(目安)
原因 | 修理内容 | 費用目安 |
---|---|---|
タイヤ異常 | ローテーション or 交換 | 3,000〜40,000円 |
ホイール異常 | 点検・修正 or 交換 | 2,000〜50,000円 |
ハブベアリング | ベアリング交換 | 25,000〜40,000円 |
ドライブシャフト | シャフト or ブーツ交換 | 10,000〜50,000円 |
サスペンション | ブッシュ・ショック等交換 | 10,000〜80,000円 |
内装部品 | 締め直し・対策施工 | 5,000〜10,000円 |
音が小さくても安心しないで!
VW車に乗っていて「トントン」という音が直進中に聞こえたら、それは車のどこかに異常があるサインかもしれません。
走行に影響する重要な部品が傷んでいる可能性もあるため、異音は早めに点検し、必要な修理を行うことが安心・安全なカーライフに繋がります。
愛車の異音に気づいたときは、迷わずプロの整備士に相談してみましょう。
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