今回は「エアコンの効きが悪くなった」と感じたときに気になるパーツ、エアコンコンプレッサーの交換について取り上げます。
暑い季節になると、車のエアコンは欠かせない装備のひとつ。VW車はエアコンの効きも上質で静かですが、年数が経ってくると徐々に性能が落ちてくることもあります。
その原因のひとつが「エアコンコンプレッサーの故障」です。
今回は、VW車のエアコンが冷えなくなる原因と、コンプレッサー交換の流れや注意点について、初心者にもわかりやすく解説します。
内容 | 費用目安 |
---|---|
コンプレッサー本体(純正) | 約6〜10万円 |
社外リビルト品 | 約3〜5万円 |
交換工賃 | 約1.5〜3万円 |
ガス・オイル代 | 約5,000円〜1万円 |
エアコンコンプレッサーとは?
エアコンコンプレッサーは、エアコンガス(冷媒)を圧縮してエアコンシステム全体に循環させるための重要なパーツです。
エンジンの力を使って作動
コンプレッサーは、エンジンに取り付けられたベルトを使って動きます。スイッチを入れると、クラッチが作動し、ガスを高圧にして冷却工程を進めます。
エアコンの“心臓部”
コンプレッサーが壊れると、エアコンはまったく冷えなくなってしまうので、「エアコンが効かない」症状が出たときは最初に疑われる部品のひとつです。
こんな症状が出たら要注意
VWのエアコンに以下のような症状が出ている場合、コンプレッサーが劣化している可能性があります。
こうした症状は、単なるガス不足ではなく、内部破損やコンプレッサーの焼き付きが原因の可能性があります。
VW車のエアコンコンプレッサー、よくある故障原因
VW車では以下のような原因でコンプレッサーが故障することがよくあります:
エアコンガスの不足・劣化
ガスが不足するとコンプレッサー内部が潤滑不足になり、焼き付きや異音を引き起こすことがあります。
長期間の未使用
冬の間などエアコンを長期間使わないと、内部のパッキンやシールが硬化してオイルが回らなくなり、結果として故障に繋がります。
エアコンオイルの劣化
冷媒ガスと一緒に循環するオイルも劣化します。これが原因で摩耗が進行し、金属粉が出てしまうと、コンプレッサーの寿命は一気に縮みます。
交換するタイミングと目安
エアコンの不調が続き、点検の結果「コンプレッサーの故障」と診断されたら、基本的に交換が必要になります。
目安の交換時期
10年または10万km前後で不調が出ることが多いです。もちろん使い方や環境にもよります。
❗ 早めの対処が大切
放置していると、他の部品(エバポレーター、コンデンサー、配管など)にまで悪影響が広がる場合があります。異音や冷えの悪さを感じたら、すぐに点検を依頼しましょう。
コンプレッサー交換の流れ
VW車のコンプレッサー交換作業は次のようなステップで行われます。
1. 冷媒ガスの回収
まず、残っているエアコンガスを専用機器で抜き取ります。
2. コンプレッサー取り外し
ベルトや配管を外し、コンプレッサー本体を取り外します。
3. フラッシング作業(必要に応じて)
もしコンプレッサーが焼き付いていた場合は、配管内に金属粉が飛び散っていることがあります。その場合は フラッシング(内部洗浄) を行ってから新品を取り付けます。
4. 新しいコンプレッサーを取付
VW純正品または社外互換品を取り付け。オイルも規定量を注入します。
5. 真空引きとガス充填
配管内の空気や湿気を除去(真空引き)し、規定量のガスを充填して完了です。
費用の目安
VW車のエアコンコンプレッサー交換には、パーツ代+工賃+ガス代がかかります。
内容 | 費用目安 |
---|---|
コンプレッサー本体(純正) | 約6〜10万円 |
社外リビルト品 | 約3〜5万円 |
交換工賃 | 約1.5〜3万円 |
ガス・オイル代 | 約5,000円〜1万円 |
合計で…
約6万円〜13万円が相場です(※車種や地域によって変動)。
コストを抑えたい場合は「リビルト品(再生品)」の活用もおすすめです。
注意点とアドバイス
- 診断をしっかりと!
ガス不足やセンサー不良と勘違いされることもあるため、整備士による確実な診断が重要です。 - フラッシングはケチらない!
焼き付きによる鉄粉が配管に残っていると、新しいコンプレッサーもすぐ故障します。 - エアコンフィルターやコンデンサーの点検も一緒に!
エアコン全体をベストな状態に保つためには、関連部品も定期的な点検・清掃が大切です。
エアコンの冷えが復活すれば、快適度もUP!
エアコンコンプレッサーの交換は、安くない作業ではありますが、快適なカーライフを維持するうえで非常に重要なメンテナンスです。
特にVWのような上質な車に乗るなら、エアコンの効きにもこだわりたいところ。夏も冬も安心して乗るために、エアコンの異変を感じたら早めに整備工場へ相談してみてください。
エアコン関連の施工費用と効果まとめ
ボディ・快適装備系の不具合と修理費用まとめ
都道府県別 VWの修理・メンテナンスができる整備工場まとめ
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Volkswagenの修理・メンテナンスを普通の車屋さんが受けてくれない理由は?
専用の診断機が必要だから

Volkswagenなどの輸入車は、OBD(車載診断機)につないでコンピューターの状態をチェックするんですが、これが専用の診断機(VCDSやODISなど)じゃないとしっかり見られないんです。
国産車用の汎用診断機では対応できない項目も多く、「とりあえずチェックランプ消す」くらいはできても、根本的なトラブルの原因追及が難しい…。
➡ 普通の車屋さんでは診断機の導入コストが高い(数十万~百万円超え!)ので、VWを扱っていないお店も多いです。
特殊な整備ノウハウが必要だから

Volkswagenは設計が国産車とちょっと違います。
- エンジンの配置や補器類の取り回し
- DSG(デュアルクラッチトランスミッション)
- 欧州車特有の足回り設計
これらが、国産車の整備感覚と違う部分が多いんですよね。
たとえば、VW特有のDSGミッションのオイル交換とかは、専用の知識と技術がないと逆に壊してしまうリスクも…。
➡ 慣れてない車屋さんだと、手を出すのが怖いというのが正直なところ。
パーツ供給ルートが限られるから

国産車はディーラー系や部品商が豊富にありますが、VWなどの輸入車はパーツ供給ルートが限られることも。
- 純正部品はディーラー経由じゃないと手に入りにくい
- 社外部品も、VW専用パーツの取り扱いがある業者でないと難しい
➡ 普通の車屋さんでは部品が取り寄せできない・納期が読めないことが多いんです。
トラブルが起きやすい箇所が独特

VWは例えば…
こういった欧州車特有のウィークポイントがあります。
これは、国産車専門の工場だと「そもそも経験が少なくてわからない」というパターン。
➡ 慣れているVW専門店なら「この型式だとそろそろこの部品が怪しいな」という予測ができるけど、普通の車屋さんだとそこが難しい。
VWは専門店が安心

画像引用元:VW・Audi専門店ナイルプラス
VWオーナーさんはVolkswagen専門店や輸入車に強いショップを選ぶのが安心。
整備士さんもVWに慣れているので、トラブルの早期発見や的確な修理が期待できますよ!
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