高速走行 × 風切り/モール × ヒューヒュー音｜原因と修理費用【VW】

原因	特徴・症状	対処法と費用目安
ゴムモールの劣化・浮き	ドア・窓周辺からヒューヒュー音／風が強い日に目立つ	モール交換・補修／1か所8,000〜15,000円
ドアの建付けズレ	閉まりが甘く隙間ができる／雨音も侵入	ヒンジ・ロック調整／5,000〜10,000円程度
サイドミラーの風切り音	ミラー周辺から風音／風向きで変化	調整・防振材追加／1,000〜20,000円
フロントガラスの浮き・接着不良	ダッシュボード付近で高速時のみ風音	シール補修1万円〜／再施工5万円以上
ルーフレール・キャリアの風切り音	車体上部から風音／速度に比例して大きく	エアロバー化・風切り板追加／5,000〜20,000円
吸気ホースの緩み・劣化	加速時にヒューッと音／ターボ車で多い	ホース交換・点検／5,000〜15,000円

「高速道路を走っていると“ヒューヒュー”という風の音が聞こえるけど、なんだか気になる…」
「窓を開けてるわけでもないのに、走っていると風が吹き込んでくるような音がする」

このような経験、VWに乗っている方なら一度はあるかもしれません。
とくに高速走行中の異音は、スピードに比例して大きくなることもあり、不安を感じやすいポイントです。

この記事では、VW車で「ヒューヒュー」と聞こえる異音の主な原因とその修理費用の目安、対策方法までをやさしく解説します。

ヒューヒュー音とは？まずは音の特徴を整理しよう

「ヒューヒュー音」と一口に言っても、聞こえ方や状況によって原因は変わってきます。
まずはその特徴を確認してみましょう。

• 風が吹き込んでくるような音
• 一定の速度（とくに80km/h以上）で発生することが多い
• 加速すると音が大きくなる傾向
• 音は車内で聞こえるが、外からは聞こえにくい
• オーディオを消すと気づきやすい

このような異音は、走行風が車体のどこかに当たって音を立てている場合や、パーツのすき間から風が漏れている場合がほとんどです。

VW車でヒューヒュー音が出る主な原因とその内容

1. ドアや窓のゴムモールの劣化・浮き

VW車は遮音性に優れていますが、ドアや窓のまわりに付いているゴムモールが劣化すると、隙間から風が入り込み、ヒューヒューと音を立てます。

• 特徴：運転席や助手席側から聞こえることが多い／風が強い日にも目立つ
• 対処法：ゴムモールの交換・浮きの補修
• 修理費用目安：1か所あたり 8,000円〜15,000円（部品+工賃）

特に10年を超える車両や、ドアを頻繁に開け閉めする車は注意が必要です。

2. ドアや窓の建付けのズレ

ドア自体が少し下がっていたり、閉まりが甘くなっていると、完全に密閉されず風が侵入しやすくなります。
これは経年劣化や事故後のわずかな歪みなどが原因となることがあります。

• 特徴：助手席・後部座席の窓まわりから音がする／雨音も入りやすい
• 対処法：ドアのヒンジやロック部分の調整
• 修理費用目安：調整のみで5,000円〜10,000円程度／パーツ交換で数万円になることも

3. サイドミラーの風切り音

サイドミラーの形状やミラーケースとボディの隙間に走行風が当たることで、ヒューヒュー音が発生する場合があります。
とくに社外ミラーやエアロミラーを装着している車両で起こりやすい現象です。

• 特徴：運転席・助手席側から聞こえる／風向きによって変化あり
• 対処法：ミラー部分の調整・防振スポンジなどで対応
• 修理費用目安：簡易補修で1,000円〜／パーツ交換で5,000円〜20,000円程度

4. フロントガラスの浮き・接着不良

フロントガラスがわずかに浮いていたり、施工不良で隙間があるとそこから風が侵入して異音の原因になることもあります。
これは非常に分かりづらいですが、意外とあるケースです。

• 特徴：ダッシュボード付近から聞こえる／高速走行時に限定して発生
• 対処法：ガラス周辺のシール補修・再接着
• 修理費用目安：簡単な補修で10,000円〜／ガラス再施工で50,000円以上

5. ルーフレール・ルーフキャリアの風切り音

VWではTiguan（ティグアン）やGolf Variantなどのワゴンタイプにルーフレールが付いている車種も多いです。
また、キャリアやラックを付けた場合、風切り音がヒューヒューと発生することがあります。

• 特徴：車体上部から聞こえる／速度が速いほど音が大きくなる
• 対処法：エアロバーへの変更・ウインドディフレクター追加など
• 費用目安：対策部品で5,000〜20,000円程度

6. エンジンルーム内のホースの緩みや劣化

VW車のターボエンジン搭載車では、吸気系統のホースやエアダクトがゆるんでいたり、ヒビが入っていると、そこから風が抜けてヒューヒューと音を立てることがあります。

• 特徴：加速時にヒューッという音が強まる／ブーストがかかったときに目立つ
• 対処法：ホースの点検・交換・締め直し
• 修理費用目安：ホース交換で5,000円〜15,000円程度（純正品 or 社外品）

原因	特徴・症状	対処法と費用目安
ゴムモールの劣化・浮き	ドア・窓周辺からヒューヒュー音／風が強い日に目立つ	モール交換・補修／1か所8,000〜15,000円
ドアの建付けズレ	閉まりが甘く隙間ができる／雨音も侵入	ヒンジ・ロック調整／5,000〜10,000円程度
サイドミラーの風切り音	ミラー周辺から風音／風向きで変化	調整・防振材追加／1,000〜20,000円
フロントガラスの浮き・接着不良	ダッシュボード付近で高速時のみ風音	シール補修1万円〜／再施工5万円以上
ルーフレール・キャリアの風切り音	車体上部から風音／速度に比例して大きく	エアロバー化・風切り板追加／5,000〜20,000円
吸気ホースの緩み・劣化	加速時にヒューッと音／ターボ車で多い	ホース交換・点検／5,000〜15,000円

音の原因をチェックする方法

ヒューヒュー音が気になったら、以下のようなチェックをしてみましょう。

チェック項目	確認方法
窓やドアのすき間	手で触って風が漏れていないか感じる
サイドミラー	ミラーを閉じて走ってみる（音が消えるか）
キャリアや外装パーツ	取り外して試走する
エンジンルーム内	ホースの緩み・ヒビ割れを目視で確認

自分で難しければ、VWに詳しい整備工場やディーラーで診断してもらうのが安心です。

放置しても大丈夫？それとも早めに直すべき？

ヒューヒュー音は多くの場合、すぐに車が壊れるような重大な不具合ではありません。
しかし、以下の理由からできれば早めの対処がおすすめです。

• 長距離運転の疲労の原因になる
• 音の変化が本格的な故障の前兆になる可能性もある
• 他の部品（例：ドアロック、ゴムシール）に悪影響が出ることも

小さな音だからといって油断せず、愛車の健康チェックとして対応しましょう。

だから選択肢は3つ

こんなとき、VWオーナーにできる現実的な選択肢は次の3つです。

ワンポイント

「走れるから大丈夫」と思っても、実際はいつ爆発するか分からない爆弾を抱えている状態です。
早めに動くほど、費用もダメージも抑えられます。

修理はどこに頼むのが安心？

おすすめ修理先

• VW正規ディーラー：純正部品・専門知識あり。ただし価格は高め
• VWに強い専門店・整備工場：コスパと知識のバランス◎
• ガラスや内装に強い業者：フロントガラスまわりの異音には特化業者が安心

音の種類や場所によって、依頼先を選ぶのも一つの手です。

ヒューヒュー音は「風」と「すき間」のトラブルが多い！

VWで聞こえる「ヒューヒュー音」の正体は、風の流れと車体の小さな隙間に関するものが多いです。
特に高速走行時にだけ出る音は、空気の流れと構造的な密閉性に注目することがポイントです。

異音は気になり始めるとストレスになります。
「なんとなく聞こえるけど、気のせいかな…」と思っていても、異音はクルマからのサインです。

安心してVWライフを楽しむためにも、ぜひ一度チェックしてみてください。

よくある質問（FAQ）

Q1. ヒューヒュー音は放置しても大丈夫？
A. 多くはゴムモールの劣化や小さなすき間が原因で、すぐに走行不能になることはありません。ただし、放置すると音が大きくなったり、ドアの密閉性が落ちて雨漏りにつながることもあるため、早めの点検が安心です。

Q2. 高速道路以外では音が出ないのですが、それでも修理が必要？
A. 高速走行時のみ風圧が強くなるため、すき間やモールの浮きが表面化します。異音が限定的でも、風漏れは今後悪化する可能性があり、簡単な補修で済むうちに見てもらうのがおすすめです。

Q3. 音の発生源を自分で特定する方法はありますか？
A. ミラーをたたんで試走する、キャリアを外す、ドアのすき間に手をかざすなどである程度判断できます。特定が難しい場合は、整備士に走行同乗してもらうと診断が早くなります。

Q4. ゴムモールはDIYで補修できますか？
A. 洗浄やシリコン塗布などの簡易ケアは可能ですが、根本的な浮きや変形は交換が必要です。無理に引っ張ると密閉性がさらに悪くなるため、状態次第ではプロに任せた方が安全です。

Q5. 修理はどこに依頼するのが良い？
A. モールや建付けならディーラーまたはVW専門店、フロントガラス周りの音ならガラス専門業者が最適です。音の場所によって依頼先を使い分けると、無駄な費用を抑えられます。