VW(フォルクスワーゲン)車に乗っていて、ブレーキを踏んだときに「ゴリゴリ…」という異音が聞こえたことはありませんか?
静かでスムーズな走りが魅力のVW車だからこそ、ちょっとした音でも気になりますよね。
この「ゴリゴリ音」は放置するとブレーキの性能が落ちたり、安全性に影響が出ることもあるため、早めのチェックと対処が大切です。
今回は、ブレーキ時に発生するゴリゴリ音の原因と、修理にかかる費用の目安について、VW車オーナーの方向けにわかりやすく解説します。
まずは「ゴリゴリ音」の特徴を整理しよう
「ゴリゴリ」という音は、金属がこすれ合うような低くてザラついた音が多く、次のような場面で発生しやすいです。
こうした症状が出ている場合は、ブレーキパーツの摩耗や異常が原因になっている可能性が高いです。
原因①:ブレーキパッドの摩耗と金属接触
VW車で最も多い原因のひとつが、ブレーキパッドの摩耗です。
ブレーキパッドがすり減って、パッド本体の裏側にある 金属ベース(バックプレート) がブレーキローターに直接当たると、「ゴリゴリ」とした金属音が発生します。
この状態で走行を続けると、ローターも削れてしまい、修理費用が大きく膨らむこともあるため、早めの交換が必要です。
修理費用の目安
- ブレーキパッド交換(前輪または後輪):20,000〜35,000円
- パッド+ローター同時交換:35,000〜60,000円
原因②:ブレーキローターの深い傷・段付き摩耗
ブレーキローターの表面に 深い傷や段差(段付き摩耗) があると、パッドがスムーズに当たらず、ブレーキを踏んだときに「ゴリゴリ」と不快な感触が出ることがあります。
この状態は、パッドが削れるだけでなく、ブレーキの制動力が不安定になりやすく、特に高速走行中は危険です。
ローターの傷み具合によっては「研磨」で対応できる場合もありますが、傷が深いとローターごと交換になります。
修理費用の目安
- ローター研磨(1枚):5,000〜10,000円
- ローター交換(1台分):30,000〜60,000円
原因③:異物の混入やブレーキダストの固着
ブレーキ周りに小石や異物が入り込んだり、ブレーキダストが固着すると、ブレーキ操作時にザラザラとした「ゴリゴリ」音が出ることがあります。
特に、ホイール周辺の隙間から砂利や砂が入り込み、それがローターやパッドに接触して音が出るケースは少なくありません。
また、長期間洗車していなかったり、雨天後の走行でダストが固まりやすくなることもあります。
修理費用の目安
- 分解・清掃作業(軽整備):5,000〜12,000円程度
原因④:キャリパーの固着やスライドピンの不具合
ブレーキキャリパーが正常に動かなくなると、ブレーキパッドがローターに強く押しつけられ続け、「ゴリゴリ」「ゴーッ」といった異音や振動が出ることがあります。
特にスライドピンにグリースが切れていたり、サビで動きが悪くなっている場合に起こりやすいです。VW車は精密な構造をしているため、こうした細かな部分の劣化にも注意が必要です。
修理費用の目安
- キャリパー清掃・グリース再塗布:6,000〜15,000円
- キャリパー交換(片側):20,000〜40,000円(リビルト品の場合)
原因⑤:ブレーキシムの劣化や変形
ブレーキパッドとキャリパーの間には「ブレーキシム」と呼ばれる振動防止や音鳴き防止の薄い金属プレートが入っています。
このシムが変形していたり、サビていたりすると、ブレーキ操作の際に「ゴリゴリ」とした金属音が出ることがあります。
軽視されがちですが、異音の原因としては意外と多く、特に年数が経った車両では要チェックポイントです。
修理費用の目安
- シム交換(前後セット):5,000〜10,000円
- ※パッド交換時に同時交換が多い
ゴリゴリ音を放置するリスクとは?
「まあ走れるから大丈夫だろう…」と異音を放っておくと、次のようなトラブルが発生する可能性があります。
特に、VW車のブレーキは高性能な分、部品の消耗も繊細なため、異音が出たら早めに点検することが、安全かつ経済的です。
点検・修理はどこで行うべき?
VW車のブレーキ修理・点検は、次のような場所で依頼できます。
修理先 | 特徴 |
---|---|
VW正規ディーラー | 純正部品使用で安心。やや高額でも信頼性あり |
VW専門整備工場 | VWに詳しいスタッフ在籍。費用も抑えられる傾向 |
一般の認証整備工場 | 地元でのアクセスも良く、価格比較しやすい |
ゴリゴリ音はVW車からの「点検サイン」
VW車でブレーキを踏んだときの「ゴリゴリ音」は、パッドやローターの摩耗、部品の異常などが原因であることがほとんどです。
放っておくと安全性だけでなく、修理費用も大きくなってしまいます。
異音が気になったときは、「VWに強い整備工場」や「ディーラー」で早めに点検・相談するのがおすすめです。
VWを長く、安全に楽しむためにも、異音には敏感になっておきましょう。
静かで快適なドライブを取り戻す第一歩になりますよ!
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