フォルクスワーゲン(Volkswagen、以下VW)の車両には、昼間でも被視認性を高めるための「デイライト(Daytime Running Light:DRL)」が標準装備されています。
特に近年のモデルでは、デイライトにLED(発光ダイオード)技術が採用され、明るさとデザイン性を両立しています。
しかし、このデイライトも経年劣化や電装系トラブルによって不調が起きることがあり、放置すると車検に通らないケースもあります。
この記事では、VW車におけるデイライト(LED関係)の不調症状、原因、放置リスク、修理費用の目安、そして日常できる予防策についてわかりやすく解説します。
修理・整備内容 | 費用目安(税込) | 補足 |
---|---|---|
デイライトユニット交換(片側) | 約50,000〜100,000円 | 部品代+工賃込み |
ヘッドライトユニットごと交換 | 約120,000〜250,000円 | デイライト一体型の場合 |
ドライバー回路修理・交換 | 約30,000〜60,000円 | 電源制御ユニット不良時 |
配線・コネクター修理 | 約10,000〜30,000円 | 軽度接触不良対応 |
デイライト(LED)とは?
デイライトは、昼間に車両の存在を周囲に知らせるために点灯するライトです。
ヘッドライトとは別系統で動作し、エンジン始動と同時に自動点灯し、夜間はヘッドライト点灯に切り替わる仕組みになっています。
VW車では、シャープなデザインと省電力性能を兼ね備えたLEDデイライトが採用されており、視認性を高めると同時に、車両のデザイン性向上にも一役買っています。
デイライト不調によくある症状
デイライト(LED)に不具合が起きると、次のような症状が現れます。
デイライトが点灯しない
エンジンをかけてもデイライトがまったく点灯しない場合、LEDユニットまたは配線に異常がある可能性があります。
デイライトが点滅する/ちらつく
点灯はするが光が安定せず、点滅したりチラついたりする場合、LEDドライバー(電源制御装置)の不良や電圧異常が疑われます。
片側だけ点かない
片方だけデイライトが消灯している場合、LEDユニット単体の故障、または配線トラブルが考えられます。
警告灯が点灯する
「ポジションライト異常」「デイタイムランニングライト故障」など、メーター内に警告メッセージが出ることもあります。
ライトの色味がおかしい
劣化が進んだLEDは、白から黄ばんだり、暗くなったりすることもあります。
デイライト不調の主な原因
VW車でデイライト(LED)に不調が発生する原因には、次のようなものがあります。
LED素子の寿命
LEDは長寿命ですが、熱や電圧変動の影響で、数年使用すると輝度低下や故障が起きることがあります。
ドライバー回路の故障
LED専用の電源制御回路(ドライバー)が故障すると、安定した電流供給ができず、点滅や消灯が発生します。
配線・コネクターの断線や接触不良
バンパー内やヘッドライトユニットへの配線が劣化・断線している場合、電気が正しく流れず不調になります。
水や湿気の侵入
ヘッドライト内部や配線コネクターに水分が侵入すると、ショートや腐食を引き起こしてLEDが点かなくなることがあります。
ECU(ライト制御モジュール)の異常
稀に、ライト全体を管理する制御ユニット(ECU)が故障して、デイライトが正しく動作しないこともあります。
不調を放置するとどうなるか?

デイライトの不調を放置すると、次のようなリスクが高まります。
小さな異常でも早めに対処することで、大きなトラブルを防ぐことができます。
修理・交換費用の目安
VW車のデイライト(LED)関連修理・交換にかかる費用目安は次のとおりです。
修理・整備内容 | 費用目安(税込) | 補足 |
---|---|---|
デイライトユニット交換(片側) | 約50,000〜100,000円 | 部品代+工賃込み |
ヘッドライトユニットごと交換 | 約120,000〜250,000円 | デイライト一体型の場合 |
ドライバー回路修理・交換 | 約30,000〜60,000円 | 電源制御ユニット不良時 |
配線・コネクター修理 | 約10,000〜30,000円 | 軽度接触不良対応 |
※モデルやデイライト仕様(デザイン、発光パターンなど)によって費用は異なります。
日常的にできる点検・予防方法
デイライトシステムを良好な状態に保つために、普段からできるケアを紹介します。
ライト周辺をこまめに清掃する
汚れや水滴がレンズや配線部に付着すると劣化を早めるため、やさしく拭き取りましょう。
異常を感じたらすぐ点検する
「点き方がおかしい」「警告灯が出た」と感じたら、早めに診断・修理を受けることが重要です。
車検前に点灯チェックをする
車検の1〜2か月前に、すべてのライト類が正常点灯するかセルフチェックしましょう。
過度な高圧洗浄を避ける
高圧洗浄機の水圧がライトや配線部に直接当たらないよう注意しましょう。
違和感を放置せず早めに対応
VW車の昼間走行時の安全性とスタイルを高めるデイライト(LED)は、普段は意識しない存在かもしれませんが、実はとても重要な役割を果たしています。
小さな不調にも早めに対応し、適切なメンテナンスを心がけることで、愛車の安全性と美しさを長く保つことができます。
これからも快適で安心なVWライフを楽しむために、ぜひデイライトにも気を配っていきましょう。
あなたのVWは、きっとその心配りにしっかり応えてくれるはずです。
都道府県別 VWの修理・メンテナンスができる整備工場まとめ
北海道 | 青森県 | 岩手県 | 宮城県 |
秋田県 | 山形県 | 福島県 | |
茨城県 | 栃木県 | 群馬県 | 埼玉県 |
神奈川県 | 千葉県 | 東京都 | |
新潟県 | 富山県 | 石川県 | 福井県 |
山梨県 | 長野県 | 岐阜県 | 静岡県 |
愛知県 | |||
三重県 | 滋賀県 | 京都府 | 大阪府 |
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鳥取県 | 島根県 | 岡山県 | 広島県 |
山口県 | |||
徳島県 | 香川県 | 愛媛県 | 高知県 |
福岡県 | 佐賀県 | 長崎県 | 熊本県 |
大分県 | 宮崎県 | 鹿児島県 | 沖縄県 |
Volkswagenの修理・メンテナンスを普通の車屋さんが受けてくれない理由は?
専用の診断機が必要だから

Volkswagenなどの輸入車は、OBD(車載診断機)につないでコンピューターの状態をチェックするんですが、これが専用の診断機(VCDSやODISなど)じゃないとしっかり見られないんです。
国産車用の汎用診断機では対応できない項目も多く、「とりあえずチェックランプ消す」くらいはできても、根本的なトラブルの原因追及が難しい…。
➡ 普通の車屋さんでは診断機の導入コストが高い(数十万~百万円超え!)ので、VWを扱っていないお店も多いです。
特殊な整備ノウハウが必要だから

Volkswagenは設計が国産車とちょっと違います。
- エンジンの配置や補器類の取り回し
- DSG(デュアルクラッチトランスミッション)
- 欧州車特有の足回り設計
これらが、国産車の整備感覚と違う部分が多いんですよね。
たとえば、VW特有のDSGミッションのオイル交換とかは、専用の知識と技術がないと逆に壊してしまうリスクも…。
➡ 慣れてない車屋さんだと、手を出すのが怖いというのが正直なところ。
パーツ供給ルートが限られるから

国産車はディーラー系や部品商が豊富にありますが、VWなどの輸入車はパーツ供給ルートが限られることも。
- 純正部品はディーラー経由じゃないと手に入りにくい
- 社外部品も、VW専用パーツの取り扱いがある業者でないと難しい
➡ 普通の車屋さんでは部品が取り寄せできない・納期が読めないことが多いんです。
トラブルが起きやすい箇所が独特

VWは例えば…
こういった欧州車特有のウィークポイントがあります。
これは、国産車専門の工場だと「そもそも経験が少なくてわからない」というパターン。
➡ 慣れているVW専門店なら「この型式だとそろそろこの部品が怪しいな」という予測ができるけど、普通の車屋さんだとそこが難しい。
VWは専門店が安心

画像引用元:VW・Audi専門店ナイルプラス
VWオーナーさんはVolkswagen専門店や輸入車に強いショップを選ぶのが安心。
整備士さんもVWに慣れているので、トラブルの早期発見や的確な修理が期待できますよ!
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