エアコンをつけても冷えない、途中からぬるくなる、アイドリングで急に冷えが弱くなる──。
VWではよく相談される症状ですが、原因は コンプレッサー・ガス系・センサー/電装 のどれかに集約されます。
本記事は「冷えない専用のナビ」として、あなたの症状に合わせて、より詳しい個別記事へ最短ルートで誘導することを目的につくっています。
まずはどの症状に近いかを選んでください。
「最初から冷えない」タイプ
エアコンONにしても全く冷えない場合は、
コンプレッサーが作動していない・ガスが不足している・センサー異常 が主な原因です。
コンプレッサーの不調
- マグネットクラッチが入らない
- 内部圧縮が不足している
- 焼き付き
ガス不足
- 経年劣化による自然減少
- 漏れ(Oリング、ホース、コンデンサーの腐食)
→ 詳細:「エアコンガス補充の費用と注意点」
プレッシャーセンサー異常
- 高圧側・低圧側の圧力が異常値を出して動作をストップ
→ 詳細:「エアコンリレー・センサー交換」
「走り出すと冷える/アイドリングで冷えない」タイプ
この症状はVWユーザーに特に多い“典型パターン”。
ガスの量がギリギリで圧力が安定しない
→ アイドリング時:冷えない
→ 走行時:風圧で冷える
→ 詳細:「エアコンガスクリーニングの効果と費用」
コンデンサー前の冷却不足
- 冷却ファン不良
- コンデンサーが汚れて放熱できていない
→ 詳細:「冷却ファン/コンデンサーの点検ガイド(準備中)」
コンプレッサー内部の摩耗
- 回転数の変化に対して圧縮が安定しない
- アイドリングでは能力不足が顕著
→ 詳細:「コンプレッサー交換の費用と効果」
「最初は冷えるが途中からぬるくなる」タイプ
エアコンがいったん冷えるものの、数分~数十分でぬるくなる症状。
ガスの過充填(入れすぎ)
- 圧力が上がりすぎてコンプレッサー保護制御が作動
→ 一時的に冷えなくなる
※ガス補充を繰り返す店舗で起きがち
プレッシャーセンサーの誤作動
- 圧力異常を誤検知しコンプレッサーOFF → ONを繰り返す
→ 詳細:「エアコンリレー・センサー交換」
エバポレーター凍結
- 風量が弱くなってくる
- 一度暖房をつけると回復する場合あり
→ 詳細:「エバポレーター洗浄・交換ガイド」
「左右どちらかだけ冷えない/吹き出し口で温度差がある」タイプ
VW(特にゴルフ/パサート/B8世代)でよくある症状。
フラップモーター故障
- 左右温度を制御するフラップが動かなくなる
- 一方だけ常に温風・冷風
→ 詳細:「エアコンフラップモーター故障の特徴と対処法」
温度センサーの異常値
- 左右の気温を誤検知して冷却量が異なる
→ 詳細:「エアコンセンサー交換(準備中)」
冷えないときのチェックリスト(DIY可)
修理前に自分で確認すべきポイントを整理。
A/CボタンがONになっているか
意外と多い初歩的ミス。
風量を上げたとき、風の勢いは変わるか
→ 変わらない場合はブロア側の問題(冷えない原因ではなく“風が弱い側”)
A/CをONにした瞬間、エンジン音は少し重くなるか
→ 変化なし:コンプレッサーが動いていない可能性大
走行中とアイドリングでの冷えの違い
→ 走行で冷える:ガス不足、冷却不足
→ 走行でも冷えない:コンプレッサー or センサー側
異音・振動はないか
→ ガラガラ音やベルト鳴き:コンプレッサー内部摩耗の可能性
修理費用の目安
冷えない症状は原因によって費用差が大きいです。
| 故障箇所 | 費用目安 |
|---|---|
| ガス補充 | 5,000〜12,000円 |
| ガスクリーニング | 10,000〜20,000円 |
| プレッシャーセンサー交換 | 10,000〜25,000円 |
| コンプレッサー交換 | 70,000〜150,000円 |
| フラップモーター交換 | 15,000〜35,000円 |
| エバポレーター洗浄 | 10,000〜25,000円 |
| エバポレーター交換 | 70,000〜150,000円 |
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