アクセルを踏み込んだ時にガラガラ音：VWの異音の原因と修理費用目安は？

愛車のVWに乗っていて、アクセルを強く踏み込んだ瞬間に「ガラガラッ」と金属がこすれるような音が聞こえた経験はありませんか？

• 急加速するときに、どこかからガラガラ音が鳴る
• 登り坂でアクセルを踏み込むときに異音がする
• アイドリング中は静かで、加速時だけに音が出る

このような症状は、VWのエンジンや吸排気まわり、マウントなどの劣化や不具合が原因のことが多いです。
放っておくと燃費の悪化やエンジンへのダメージにもつながる可能性があります。

この記事では、アクセルを踏んだときの「ガラガラ音」の主な原因と、修理費用の目安をわかりやすく紹介します。

原因	特徴・症状	修理費用の目安
エンジンマウントの劣化・切れ	加速・停止時に振動／金属がぶつかるような音	1箇所：15,000〜30,000円／全数：50,000〜80,000円
遮熱板のゆるみ・破損	始動直後や加速時に下から「ガラガラ」音	締め直し：5,000〜10,000円／交換：10,000〜20,000円
ノッキング（異常燃焼）	強く踏み込むと金属音／加速時限定で発生	プラグ交換：8,000〜15,000円／コイル交換：10,000〜20,000円／ECU診断：5,000〜15,000円
ターボチャージャーの不具合	加速時に「ヒューン」＋「ガラガラ」音	リビルト：70,000〜120,000円／新品：100,000〜200,000円以上
ドライブシャフト・CVジョイントのガタ	加速・カーブで振動と音／前輪付近から発生	ブーツ交換：10,000〜20,000円／シャフト交換：30,000〜60,000円

「ガラガラ音」とは？特徴をチェック

まずは、どのような場面で「ガラガラ音」が出ているのか、簡単に整理しましょう。

• 症状の出るタイミング
  　・アクセルを強く踏み込んだとき
  　・登り坂や合流などで加速中
  　・エンジン回転数が上がるタイミング
• 音の特徴
  　・金属的なガラガラ音、ジャラジャラ音
  　・車内にも響く低めの音
  　・エンジンの振動に連動している

このような音が出る場合、単なる騒音ではなく、エンジン内部や周辺の部品が振動・共振しているサインであることが多いです。

VW車でガラガラ音が出る主な原因と修理費用の目安

ここからは、具体的な原因と修理費用の目安を解説します。
なお、車種や年式によって異なりますので、あくまで一般的なVW車の目安として参考にしてください。

1. エンジンマウントの劣化・切れ

エンジンは車体に「エンジンマウント」というゴムのクッションで固定されています。
このゴムが劣化すると、エンジンの振動を吸収できず、金属同士がぶつかるような「ガラガラ音」が発生します。

• 特徴：加速時や停止時に振動が大きくなる
• 原因：経年劣化によるゴムの亀裂や硬化
• 修理費用目安：
  　・エンジンマウント交換（1箇所）：15,000〜30,000円
  　・全数交換（3〜4箇所）：50,000〜80,000円

2. 排気系の遮熱板のゆるみ・破損

マフラーや触媒（キャタライザー）には、熱を車体に伝えないようにする遮熱板（ヒートシールド）が取り付けられています。
このプレートがボルトの緩みやサビで外れかけていると、走行中の振動で「ガラガラ」と音を立てます。

• 特徴：加速時やエンジン始動直後に音が出やすい
• 原因：ステーの腐食・脱落、振動による緩み
• 修理費用目安：
  　・ボルト締め直し：5,000〜10,000円
  　・遮熱板交換：10,000〜20,000円

3. ノッキング（異常燃焼）

アクセルを強く踏み込んだときに、燃焼室で起きる「異常燃焼（ノッキング）」がガラガラ音の原因になることがあります。
これは、燃料の質が悪かったり、点火時期がずれていると起こることがあり、長期間続くとエンジンに深刻なダメージを与えます。

• 特徴：加速時だけに金属音のようなガラガラ音が出る
• 原因：燃料の質、イグニッション系の不調、ECUの異常
• 修理費用目安：
  　・点火プラグ交換：8,000〜15,000円
  　・イグニッションコイル交換：10,000〜20,000円／1本
  　・ECUリセット・点検：5,000〜15,000円

4. ターボチャージャーの不具合（ターボ車）

ターボ付きのVW車では、ターボの羽根（インペラ）が破損や摩耗すると、高回転時にガラガラ音やヒューン音が出ることがあります。
特に、加速時に音が大きくなる場合は要注意です。

• 特徴：加速時に高音のヒューン音＋ガラガラ音
• 原因：ベアリングの劣化、タービンブレードの損傷
• 修理費用目安：
  　・ターボチャージャー交換：100,000〜200,000円以上
  　・リビルト品で対応：70,000〜120,000円

5. ドライブシャフトやCVジョイントのガタ

加速時に前輪を駆動するドライブシャフトまわりにガタや摩耗があると、シャフトが回転するときにガラガラ・カタカタと音が出ることがあります。

• 特徴：加速やカーブ時に振動とともに音が出る
• 原因：CVジョイントの摩耗・グリス漏れ
• 修理費用目安：
  　・ドライブシャフトブーツ交換：10,000〜20,000円
  　・ドライブシャフト交換（片側）：30,000〜60,000円

原因	特徴・症状	修理費用の目安
エンジンマウントの劣化・切れ	加速・停止時に振動／金属がぶつかるような音	1箇所：15,000〜30,000円／全数：50,000〜80,000円
遮熱板のゆるみ・破損	始動直後や加速時に下から「ガラガラ」音	締め直し：5,000〜10,000円／交換：10,000〜20,000円
ノッキング（異常燃焼）	強く踏み込むと金属音／加速時限定で発生	プラグ交換：8,000〜15,000円／コイル交換：10,000〜20,000円／ECU診断：5,000〜15,000円
ターボチャージャーの不具合	加速時に「ヒューン」＋「ガラガラ」音	リビルト：70,000〜120,000円／新品：100,000〜200,000円以上
ドライブシャフト・CVジョイントのガタ	加速・カーブで振動と音／前輪付近から発生	ブーツ交換：10,000〜20,000円／シャフト交換：30,000〜60,000円

ガラガラ音を放置するとどうなる？

「まあ音だけだし…」と放置していると、次のような問題が出てきます。

• エンジンやターボのダメージが進行する
• 振動によって他のパーツに負担がかかる
• 異常燃焼による出力低下や燃費悪化
• 車検時に整備不良で引っかかることも

特にノッキングやターボ不良は、エンジン本体のトラブルにつながることがあり、修理費が10万円を超えるケースも少なくありません。

自分で確認できるチェックポイント

修理に出す前に、次のような点を自分でチェックしておくと原因特定がスムーズになります。

• どのタイミングで音が出る？（加速・減速・一定速など）
• 音はエンジン回転数に比例して変わる？
• タイヤや足回りの異音ではない？
• 最近、燃料を変えた・添加剤を入れた？

これらの情報を整備士に伝えることで、診断時間の短縮にもなります。

音を予防するためのメンテナンスも大切

アクセルを踏んだときの異音は、日頃の点検・メンテナンスで防げるケースもあります。

• エンジンオイルは定期的に交換（5,000〜7,000km）
• 点火プラグやエアフィルターも定期交換
• 純正または品質の高いガソリンを使う
• 異音が出たらすぐ整備工場へ

VWは精密なエンジン設計がされているぶん、異音には敏感に反応する車種が多いのが特徴です。
少しの変化でも、すぐにチェックしておくと安心です。

VW車のガラガラ音は放置せず早期チェックを

アクセルを踏んだときの「ガラガラ音」は、マウントの劣化・排気系のトラブル・点火不良・ターボの不具合などが原因であることが多いです。

放っておくと、エンジン本体にまで悪影響が出る可能性があります。
異音に気づいたら、すぐに点検・修理を受けるのが、VW車を長く快適に乗るコツです。

主な原因と費用まとめ

原因	症状	修理費用目安
エンジンマウント劣化	加速時の振動とガラガラ音	15,000〜80,000円
遮熱板のゆるみ	金属的な音、振動で共鳴	5,000〜20,000円
ノッキング	加速時の金属音	5,000〜30,000円
ターボの劣化	高音＋異音＋加速不良	70,000〜200,000円
ドライブシャフトの不具合	回転時の振動音	10,000〜60,000円