走行中に ギアボックス警告灯 が突然点灯すると、
「変速ショックが出るのはこのせい?」
「動かなくなったらどうしよう…」
と不安になりますよね。
VWの多くは DSG(デュアルクラッチミッション) を搭載しており、
通常のATよりも「電子制御の比率が高い」ため、
異常があると警告灯が点きやすい構造になっています。
この記事では、
DSG警告灯の意味・走行していい場合/ダメな場合・原因・修理費用・放置リスク を
わかりやすくまとめています。
警告灯が点灯したらまずはじめに読む記事
👉VWの警告灯が点灯したら|色・点灯パターン別の緊急度と主な原因・修理費用
DSG警告灯の意味(色・点灯/点滅)
VWで表示されるギアボックス警告灯は、
色と点灯パターンで緊急度が変わります。
黄色の点灯
軽度の異常。
走行はできるが、変速に違和感が出る可能性があります。
例:
- スタート時にもたつく
- 2速→3速でショック
- Dに入るまで時間がかかる
赤の点灯
重大なミッション異常。
ギアが入らない、走行不能、変速できないなどの症状が出る可能性があります。
点滅
電子制御(メカトロニクス)関連のエラーで緊急度高め。
変速不能、保護モードなどにつながることがあります。
まず確認したい3ポイント(症状・状況・併発)
① ギアは入るか?動くか?
- “Rには入るがDに入らない”
- “Dに入るけどクリープが弱い”
- “急にニュートラルになる”
この情報は診断で重要になります。
② 点灯したタイミング
- 渋滞での低速時
- 坂道発進
- 高温・長距離走行
- 雨の日(湿気による電気系誤作動)
DSGは条件で症状が出やすい特徴があります。
③ 他の警告灯の同時点灯
- EPC
- ABS
- スタビリティコントロール
システム間で連動するため、併発は電気系の可能性があります。
ギアボックス(DSG)警告灯の主な原因
DSGには 乾式(DQ200:7速) と 湿式(DQ250/DQ500など) があり、
警告灯が点く原因は共通点も多いです。
① メカトロニクス(油圧+電子制御ユニット)の不調

最も多い原因。
以下の症状が出やすいです。
② クラッチの摩耗(乾式DQ200に多い)

渋滞や坂道が多い地域では摩耗しやすく、
ジャダー(ガタガタ)が出て警告灯が点くことがあります。
③ DSGオイルの劣化(湿式DSGに多い)

油圧が安定せず、変速タイミングがずれてエラーを記録します。
④ スピードセンサーや回転センサーの異常
ギアの回転を検知するセンサーが誤作動すると、
制御が乱れて警告灯が点灯します。
⑤ ミッション内部の油圧低下(湿式)
オイルポンプの不調や油路詰まりで変速ができなくなることがあります。
⑥ バッテリー電圧の低下
電子制御が多いため、
弱ったバッテリーで誤作動することがあります。
DSG警告灯点灯時の走行可否
走行できるケース(黄色)
ただし 長距離や高速道路の走行は避けたほうが安全 です。
走行NG(または非常に危険)なケース
ミッションが破損すると 修理費が20〜50万円以上 に膨らむことがあります。
正しい対処法(状況別)
ステップ1:落ち着いて安全な場所に停車
特に赤ランプは優先して避難。
ステップ2:一度エンジンを切り、5分置いて再始動
軽度のエラーなら消えることがあります。
ステップ3:バッテリー電圧をチェック
弱っている場合、交換で改善する例もあります。
ステップ4:診断機でエラーコード確認
DSGは電子制御のため、
OBD診断をしないと原因が特定できません。
修理費用の目安(VWでの一般例)
| 内容 | 費用目安 |
|---|---|
| DSGオイル交換(湿式) | 2〜5万円 |
| メカトロニクス修理/交換 | 10〜25万円 |
| 乾式クラッチ交換(DQ200) | 10〜20万円 |
| 湿式クラッチ交換(DQ250等) | 15〜35万円 |
| スピードセンサー交換 | 1〜3万円 |
| バッテリー交換 | 1〜3万円 |
年式・走行距離によって差が出やすい項目です。
👉VW専門店ナイルプラスのメンテナンス・カスタムの費用&作業日数まとめ
放置するとどうなる?
DSGは放置で「連鎖的な故障」が起きやすいため要注意です。
だから選択肢は3つ
こんなとき、VWオーナーにできる現実的な選択肢は次の3つです。
① まずは診断・見積もり
輸入車に強い整備士が原因を特定し、必要最小限で提案。
② 高額修理の前に査定
整備履歴・社外パーツまでプラス査定の外車専門。
③ 修理費リスク回避の“定額で新車”
車検・税金・メンテ込の月額で故障ストレスから解放。
ワンポイント
「走れるから大丈夫」と思っても、実際はいつ爆発するか分からない爆弾を抱えている状態です。
早めに動くほど、費用もダメージも抑えられます。
工場に相談する前に準備しておくとよい情報
これだけで診断の精度が上がります。
FAQ
Q1. DSG警告灯だけ点いて症状がない場合は?
軽度の電気系エラーの可能性がありますが、再発するため点検がおすすめです。
Q2. 黄色なら走っていても大丈夫?
走行は可能ですが、悪化しやすいため早めの診断が安全です。
Q3. 赤ランプ点灯で動かないときは?
無理に動かさず、レッカーを呼ぶのが安全です。
Q4. DSGオイル交換で治る?
湿式DSGは効果が出ることがあります。
乾式はオイルが入っていないため別原因です。
Q5. バッテリーが原因で点灯することはある?
あります。DSGは電子制御が多いため、電圧低下に敏感です。
車種別の不具合詳細
不具合の“出方”は似ていても、「どのモデルでどんなトラブルが多いか」は車種ごとに少しずつ違います。
車種別の傾向や、他のオーナーに多い故障事例は、以下のページでまとめています。



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