VWやアウディで採用される7速乾式DSG。
その心臓部「メカトロニクスユニット」は高額修理の代表格ですが、
ナイルプラスとTOYSのリビルト販売プロジェクトにより、
“純正にも劣らない品質を、より現実的なコストで”実現しました。

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EPS補正が効かない時の症状|警告灯なしでも起こる直進不良【VW】

シャシー・足回り・ブレーキの故障と修理費用
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ハンドルを真っすぐにしているのに、車がふらつく・左右に寄る……。
それでも警告灯は点かない。この“違和感だけが続く”症状は、VW車でときどき見られる EPS(電動パワステ)補正不良 が原因のひとつです。

EPSは車の進行方向を安定させるため、微細なステアリング修正を自動で行っていますが、補正が正常に働かないと直進性が崩れ、ふらつきが顕著になります。

この記事では、警告灯なしで起きるEPS補正不良の特徴、原因、DIYでの確認ポイント、修理費用の目安まで詳しく解説します。

よくある症状

  • ハンドルが軽すぎる/重すぎる
  • 直進時に左右へ寄りやすい
  • ハンドルを戻してもセンターが落ち着かない
  • 高速でふらつく・風に弱くなる
  • 路面のわだちに取られやすい
  • 警告灯は点かず異音もないことが多い

原因は大きく4つ(構造別)

  • EPSの学習値ズレ(補正値が合わない)
  • ステアリング角度センサー(G85)のズレ/誤作動
  • タイロッド・ラックエンドのガタ(機械的な発生源)
  • アライメント不良との複合症状

原因①:EPS学習値ズレ(補正が合わず直進不良)

どんな時に起きる?

  • バッテリー交換後
  • 電源OFF中にハンドルを大きく回した後
  • タイヤ交換や足回り整備の後

なぜその症状が出る?

EPSは、ハンドルの中心とタイヤの向きを“自動補正”する機能を持っています。
しかし学習値がズレると、
補正が正しく働かず、ハンドルが微妙に左右へ引っ張られる ことがあります。

警告灯が点かないため気づきにくいのが特徴。

放置するとどうなる?

  • ずっと修正舵が必要になる
  • 高速でふらつきが強くなる
  • 運転疲労が増加

原因②:ステアリング角度センサー(G85)のズレ/誤作動

どんな時に起きる?

  • 直進時にセンターが合わない
  • 高速で左右へ寄る
  • 低速ではあまり気にならない

なぜその症状が出る?

G85は“ハンドルをどれくらい切ったか”を検知する重要なセンサー。
ズレが起きると、EPSが誤った補正を行い、
ハンドルセンターが安定しない・直進で寄る といった症状が出ます。

放置するとどうなる?

  • 直進性がさらに悪化
  • 他の制御(ESP/ACC)にも影響
  • 偏摩耗が進む

原因③:タイロッド/ラックエンドのガタ(機械的側)

どんな時に起きる?

  • 切り返しで「コトッ」「カチッ」
  • ステアリングの手応えが薄い
  • 車が左右に流れやすい

なぜその症状が出る?

ステアリングの動きをタイヤに伝える関節部が劣化すると、
EPSが補正しようとしても“物理的に遅れる”状態 になり、直進性が崩れます。

EPS異常と混同されやすい症状。

放置するとどうなる?

  • 完全にハンドルが落ち着かなくなる
  • ジョイント脱落の危険
  • 高速では非常に危険

原因④:アライメント不良との複合

どんな時に起きる?

  • タイヤ交換後
  • 段差を強く乗り越えた後
  • 直進時に微妙なズレを感じる

なぜその症状が出る?

アライメントがズレると、EPSが“常に補正し続ける”状態になり、
補正幅が限界を超えた時にふらつきとして現れます。

放置するとどうなる?

  • 偏摩耗・片減り
  • EPSの負荷増加
  • 高速で大きくふらつく

選択肢は3つ

こんなとき、VWオーナーにできる現実的な選択肢は次の3つです。

① まずは診断・見積もり
輸入車に強い整備士が原因を特定し、必要最小限で提案。

② 高額修理の前に査定
整備履歴・社外パーツまでプラス査定の外車専門。

③ 修理費リスク回避の“定額で新車”
車検・税金・メンテ込の月額で故障ストレスから解放。

ワンポイント

「走れるから大丈夫」と思っても、実際はいつ爆発するか分からない爆弾を抱えている状態です。
早めに動くほど、費用もダメージも抑えられます。

DIYで確認できるポイント

  • 空気圧を左右で揃える
  • 路面が平らな場所でハンドルセンター確認
  • アイドリングでハンドルが勝手に動かないか
  • 低速→高速で症状がどう変わるか
  • エラーコードが出ていないか(OBD2があれば確認)

※EPS関連はDIY判断が難しいため、異変があれば早めに点検を。

走行して大丈夫?(緊急度)

  • しばらく走行可能:軽度の学習値ズレ(補正しながら走れる)
  • 症状悪化のリスクあり:G85ズレ・軽いガタ
  • 走行NG(レッカー推奨):ガタ大・高速で制御不能になる症状・ハンドルの戻りが極端に悪い

修理費用の目安

作業内容費用の目安
EPS学習値リセット5,000〜12,000円
G85ステアリング角度調整8,000〜18,000円
タイロッドエンド交換15,000〜30,000円
ラックエンド交換20,000〜40,000円
アライメント調整10,000〜18,000円
診断料5,000〜10,000円

※原因を特定できれば軽作業で治るケースも多いです。

👉VW専門店ナイルプラスのメンテナンス・カスタムの費用&作業日数まとめ

同時に点検しておきたい関連部位

  • タイロッド/ラックエンド
  • ロアアームブッシュ
  • ショックアブソーバー
  • スタビリンク
  • ホイールバランス
  • アライメント角度

まとめ

EPS補正が効かない場合、学習値ズレ、角度センサーの不良、タイロッドのガタ、アライメントズレが主な原因。
警告灯なしでも直進不良が起こるのが特徴で、高速ほど症状が強くなります。

放置すると偏摩耗やふらつきが悪化し安全性が低下するため、早めにEPS関連の診断と足回り点検を行うことが重要です。

症状が似ていても原因は車両ごとに異なります。
同じような異音・不調でも、ターボ・ベルト・センサーなど原因はさまざまです。
不安な場合は無理せず整備工場で点検してもらうのが安心です。

車種別の不具合詳細

不具合の“出方”は似ていても、「どのモデルでどんなトラブルが多いか」は車種ごとに少しずつ違います。

車種別の傾向や、他のオーナーに多い故障事例は、以下のページでまとめています。

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