ハンドルを真っすぐにしているのに、車がふらつく・左右に寄る……。
それでも警告灯は点かない。この“違和感だけが続く”症状は、VW車でときどき見られる EPS(電動パワステ)補正不良 が原因のひとつです。
EPSは車の進行方向を安定させるため、微細なステアリング修正を自動で行っていますが、補正が正常に働かないと直進性が崩れ、ふらつきが顕著になります。
この記事では、警告灯なしで起きるEPS補正不良の特徴、原因、DIYでの確認ポイント、修理費用の目安まで詳しく解説します。
▼走行不良の診断ナビ▼
よくある症状
原因は大きく4つ(構造別)
- EPSの学習値ズレ(補正値が合わない)
- ステアリング角度センサー(G85)のズレ/誤作動
- タイロッド・ラックエンドのガタ(機械的な発生源)
- アライメント不良との複合症状
原因①:EPS学習値ズレ(補正が合わず直進不良)
どんな時に起きる?
- バッテリー交換後
- 電源OFF中にハンドルを大きく回した後
- タイヤ交換や足回り整備の後
なぜその症状が出る?
EPSは、ハンドルの中心とタイヤの向きを“自動補正”する機能を持っています。
しかし学習値がズレると、
補正が正しく働かず、ハンドルが微妙に左右へ引っ張られる ことがあります。
警告灯が点かないため気づきにくいのが特徴。
放置するとどうなる?
原因②:ステアリング角度センサー(G85)のズレ/誤作動
どんな時に起きる?
- 直進時にセンターが合わない
- 高速で左右へ寄る
- 低速ではあまり気にならない
なぜその症状が出る?
G85は“ハンドルをどれくらい切ったか”を検知する重要なセンサー。
ズレが起きると、EPSが誤った補正を行い、
ハンドルセンターが安定しない・直進で寄る といった症状が出ます。
放置するとどうなる?
原因③:タイロッド/ラックエンドのガタ(機械的側)
どんな時に起きる?
- 切り返しで「コトッ」「カチッ」
- ステアリングの手応えが薄い
- 車が左右に流れやすい
なぜその症状が出る?
ステアリングの動きをタイヤに伝える関節部が劣化すると、
EPSが補正しようとしても“物理的に遅れる”状態 になり、直進性が崩れます。
EPS異常と混同されやすい症状。
放置するとどうなる?
原因④:アライメント不良との複合
どんな時に起きる?
- タイヤ交換後
- 段差を強く乗り越えた後
- 直進時に微妙なズレを感じる
なぜその症状が出る?
アライメントがズレると、EPSが“常に補正し続ける”状態になり、
補正幅が限界を超えた時にふらつきとして現れます。
放置するとどうなる?
選択肢は3つ
こんなとき、VWオーナーにできる現実的な選択肢は次の3つです。
① まずは診断・見積もり
輸入車に強い整備士が原因を特定し、必要最小限で提案。
② 高額修理の前に査定
整備履歴・社外パーツまでプラス査定の外車専門。
③ 修理費リスク回避の“定額で新車”
車検・税金・メンテ込の月額で故障ストレスから解放。
ワンポイント
「走れるから大丈夫」と思っても、実際はいつ爆発するか分からない爆弾を抱えている状態です。
早めに動くほど、費用もダメージも抑えられます。
DIYで確認できるポイント
※EPS関連はDIY判断が難しいため、異変があれば早めに点検を。
走行して大丈夫?(緊急度)
- しばらく走行可能:軽度の学習値ズレ(補正しながら走れる)
- 症状悪化のリスクあり:G85ズレ・軽いガタ
- 走行NG(レッカー推奨):ガタ大・高速で制御不能になる症状・ハンドルの戻りが極端に悪い
走行トラブルが起きた時、状況によってはレッカー移動が必要になることがあります。
こうしたケースでは、自動車保険のロードサービスや特約でカバーできる場合もあるため、いまの契約内容を軽く見直しておくと安心です。
もし「補償範囲、ちゃんと把握してなかったかも…」という方は、比較サービスを使うと 複数社の補償内容や保険料をまとめてチェックできます。短時間で全体像がつかめるので、修理や点検のタイミングで利用する方も多いようです。
修理費用の目安
| 作業内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| EPS学習値リセット | 5,000〜12,000円 |
| G85ステアリング角度調整 | 8,000〜18,000円 |
| タイロッドエンド交換 | 15,000〜30,000円 |
| ラックエンド交換 | 20,000〜40,000円 |
| アライメント調整 | 10,000〜18,000円 |
| 診断料 | 5,000〜10,000円 |
※原因を特定できれば軽作業で治るケースも多いです。
👉VW専門店ナイルプラスのメンテナンス・カスタムの費用&作業日数まとめ
同時に点検しておきたい関連部位
- タイロッド/ラックエンド
- ロアアームブッシュ
- ショックアブソーバー
- スタビリンク
- ホイールバランス
- アライメント角度
▼足回り修理・メンテナンスについての個別ページ一覧▼
まとめ
EPS補正が効かない場合、学習値ズレ、角度センサーの不良、タイロッドのガタ、アライメントズレが主な原因。
警告灯なしでも直進不良が起こるのが特徴で、高速ほど症状が強くなります。
放置すると偏摩耗やふらつきが悪化し安全性が低下するため、早めにEPS関連の診断と足回り点検を行うことが重要です。
症状が似ていても原因は車両ごとに異なります。
同じような異音・不調でも、ターボ・ベルト・センサーなど原因はさまざまです。
不安な場合は無理せず整備工場で点検してもらうのが安心です。
車種別の不具合詳細
不具合の“出方”は似ていても、「どのモデルでどんなトラブルが多いか」は車種ごとに少しずつ違います。
車種別の傾向や、他のオーナーに多い故障事例は、以下のページでまとめています。
よくある質問(FAQ)
Q1. EPS補正が効かないと、必ず警告灯は点きますか?
いいえ。EPS学習値ズレやG85センサーの軽いズレでは、警告灯なしで直進不良だけが続くケースが多いです。VWで特に起こりやすいパターンです。
Q2. まっすぐ走らない症状は、EPSとアライメントどちらが原因ですか?
どちらも原因になります。EPS補正だけでは直らない場合もあり、アライメント不良と複合して起きているケースが非常に多いため、両方の点検が必要です。
Q3. DIYでEPS学習値のリセットはできますか?
基本的には専用テスター(診断機)が必要なためDIYは不可です。ただし、空気圧やハンドルセンターの確認など、事前チェックで判断材料を集めることはできます。
Q4. EPSの不調はそのまま走行しても大丈夫ですか?
学習値ズレ程度なら一時的に走れますが、症状が悪化することがあります。タイロッドのガタが原因の場合は安全性に関わるため、走行は推奨されません。
Q5. バッテリー交換後に直進性が悪くなったのはなぜですか?
電源断によってEPSの学習値がリセットされ、補正が合わなくなることがあります。この場合は学習値の再設定で改善することが多いです。



コメント