段差を通過した時に「ハンドルが取られる」「車が左右に振られる」と感じると、不安になりますよね。
VWでは足回りの構造上、いくつか代表的な原因があり、放置するとタイヤ偏摩耗や走行中のふらつきにつながることもあります。
本記事では、段差でハンドルが取られる時に疑うべき原因を構造別にわかりやすく整理し、DIYでできる簡易チェックや修理費用の目安までまとめています。
まずは安全のため、症状の傾向を正しく把握しましょう。
よくある症状
原因は大きく3つ(足回り・ステアリング系・アライメント)
原因① 足回りのガタ(ロアアーム・ボールジョイント・ブッシュ)


どんな時に起きる?
段差や轍など、上下の入力が入った瞬間にハンドルが取られる。
低速〜中速で顕著。
なぜ起きる?(構造)
VWの足回りはロアアームで車体とハブを支えていますが、ブッシュやボールジョイントが劣化すると固定力が弱まり、段差でハブが左右にぶれる → それがステアリングに伝わり、ハンドルが取られます。
放置すると?
レベル2:走行はできるが悪化しやすい
原因② ステアリング系のガタ(タイロッドエンド・ラックブッシュ)
どんな時に起きる?
段差・継ぎ目を通過した瞬間に「コトッ」と衝撃があり、ハンドル位置がわずかにズレる。
構造的な理由
タイロッドエンドはステアリングラックからタイヤへ動きを伝える重要部位。
ここが摩耗すると、衝撃入力のたびにわずかな遅れや遊びが生じ、ハンドルが一瞬持っていかれます。
放置すると?
レベル3:ガタが大きいと走行NG
原因③ アライメント不良(サスペンション交換後・縁石ヒット)
どんな時に起きる?
まっすぐ走っているのに左右どちらかへ寄る。
段差で揺すられると余計にハンドルが取られる。
構造的理由
トー角やキャンバーがズレると、左右のタイヤの抵抗が変わり、段差で一時的に力の差が生じてハンドルに影響します。
放置すると?
レベル1〜2(状態により)
選択肢は3つ
こんなとき、VWオーナーにできる現実的な選択肢は次の3つです。
① まずは診断・見積もり
輸入車に強い整備士が原因を特定し、必要最小限で提案。
② 高額修理の前に査定
整備履歴・社外パーツまでプラス査定の外車専門。
③ 修理費リスク回避の“定額で新車”
車検・税金・メンテ込の月額で故障ストレスから解放。
ワンポイント
「走れるから大丈夫」と思っても、実際はいつ爆発するか分からない爆弾を抱えている状態です。
早めに動くほど、費用もダメージも抑えられます。
DIYで確認できるポイント
※安全にできる範囲のみ/最終判断は整備工場で。
走行して大丈夫?(緊急度)
- レベル1:しばらく走行可能
アライメント軽度ズレのみ。 - レベル2:症状悪化のリスクあり
ロアアームブッシュの亀裂・ボールジョイントの軽度のガタ。 - レベル3:走行NG(レッカー推奨)
タイロッドエンドの大きなガタ、ステアリング応答性の低下が出ている状態。
修理費用の目安
| 作業内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| ロアアームブッシュ交換 | 20,000〜45,000円 |
| タイロッドエンド交換 | 15,000〜30,000円 |
| ボールジョイント交換 | 15,000〜35,000円 |
| アライメント調整 | 10,000〜18,000円 |
| 診断料 | 5,000〜10,000円 |
※状態が悪化する前に点検した方が、結果的に費用は安く済みます。
👉VW専門店ナイルプラスのメンテナンス・カスタムの費用&作業日数まとめ
同時に点検しておきたい関連部位
足回り関連の施工費用と効果まとめ
まとめ
段差でハンドルが取られる場合は、足回りやステアリングのガタ、アライメント不良が主な原因です。
見た目では分かりにくく、進行すると直進性の悪化や偏摩耗を招きます。
特にステアリング系のガタは走行に関わるため注意。
気になる症状がある場合は、早めに点検を受けるのが安心です。
症状が似ていても原因は車両ごとに異なります。
同じような異音・不調でも、ターボ・ベルト・センサーなど原因はさまざまです。
不安な場合は無理せず整備工場で点検してもらうのが安心です。
まずは点検してみませんか?
車種別の不具合詳細
不具合の“出方”は似ていても、「どのモデルでどんなトラブルが多いか」は車種ごとに少しずつ違います。
車種別の傾向や、他のオーナーに多い故障事例は、以下のページでまとめています。


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