走行中に車が“フラッ”と揺れ、その瞬間に「コトッ」「ギギッ」などの異音が出る――。
VW車でよくあるケースで、揺れ(ふらつき)と音(異音)が同時に出る場合は、足回り・ステアリング・タイヤのどこかに明確な不具合があるサインです。とくにジョイントのガタやブッシュ劣化は、音だけ・揺れだけよりも症状が分かりやすく表れます。
この記事では、「揺れる+音が出る」時に疑うべき原因を構造別に整理し、危険なパターンを見分ける方法を解説します。
▼走行不良の診断ナビ▼
👉【音で探す】フォルクスワーゲンの異音診断ガイド|音質から原因を絞り込むナビ
よくある症状
原因は大きく4つ(構造別)
- サスペンション(ショック)劣化+バンプ音
- 足回りブッシュの破れ・変形(固定不足による揺れ+異音)
- ジョイント類のガタ(ボールジョイント・タイロッドエンド)
- タイヤ・ホイールの異常(偏摩耗・ホイールナット緩み)
原因①:ショック劣化+バンプ音(揺れと音がセットで出る)
どんな時に起きる?
- 段差で“ドン”と突き上げ
- 継ぎ目を越えると車体が左右に揺れる
- 同時にバンプ音が出る
なぜその症状が出る?
ショックアブソーバーの減衰力が低下すると、
- 揺れが収まらない(ふらつき)
- 底付き(バンプストップに当たる音)
というセット症状が出ます。
特にフロントショックが弱ると、
コーナー中に“外に膨らむ+コト音”が増えます。
放置するとどうなる?
原因②:足回りブッシュの破れ・変形
どんな時に起きる?
- 段差で横に“フラッ”と流れる
- 同時に「ギギッ」「コトッ」と音が出る
- 発進・停止で車体が揺れる
なぜその症状が出る?
ロアアームやスタビライザーのブッシュが劣化すると、
- アーム位置が固定できない → 揺れる
- ゴムが動く・擦れる → 異音が出る
という“セットの症状”が出やすくなります。
VWで特に多いブッシュ劣化:
- ロアアームブッシュ
- スタビライザーブッシュ
- トレーリングアームブッシュ
放置するとどうなる?
原因③:ジョイント類(ボールジョイント・タイロッドエンドなど)のガタ
どんな時に起きる?
- 段差で「コトン」
- 高速で車が左右に動く
- ハンドルが落ち着かない
なぜその症状が出る?
ジョイントの“球”が摩耗すると、
- ガタが生じる → 異音
- 車輪角度が不安定 → ふらつき
という非常に危険な状態になります。
特にタイロッドエンドが緩むと、
- ステアリングの反応遅れ
- ハンドルの遊び増加
などが起きます。
放置するとどうなる?
原因④:タイヤ・ホイールの異常(見落とされやすい)
どんな時に起きる?
- 路面の凹凸で揺れる
- 走行中に「ゴー」「ゴロゴロ」音
- コーナーで接地が不安定
なぜその症状が出る?
以下があると“揺れ+音”が同時に発生します:
- 偏摩耗(ブロックがささくれ → 音+振動)
- 空気圧不足(接地が不安定)
- ホイールナットの緩み(非常に危険)
- ホイールバランスのズレ
とくに偏摩耗は低速では音、
高速では揺れとして顕著に出ます。
放置するとどうなる?
だから選択肢は3つ
こんなとき、VWオーナーにできる現実的な選択肢は次の3つです。
① まずは診断・見積もり
輸入車に強い整備士が原因を特定し、必要最小限で提案。
② 高額修理の前に査定
整備履歴・社外パーツまでプラス査定の外車専門。
③ 修理費リスク回避の“定額で新車”
車検・税金・メンテ込の月額で故障ストレスから解放。
ワンポイント
「走れるから大丈夫」と思っても、実際はいつ爆発するか分からない爆弾を抱えている状態です。
早めに動くほど、費用もダメージも抑えられます。
DIYで確認できるポイント
※揺れ+異音のセットは危険度が高く、DIY判断は初期確認に留めてください。
▼足回り修理・メンテナンスについての個別ページ一覧▼
走行して大丈夫?(緊急度)
- しばらく走行可能:軽い偏摩耗・軽度のブッシュ劣化
- 症状悪化のリスクあり:ショック弱り・スタビ系のガタ
- 走行NG(レッカー推奨):ジョイント類のガタ/ホイールナット緩み/強いふらつき
修理費用の目安
| 作業内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| タイヤ空気圧調整 | 0〜1,000円 |
| ショック交換 | 50,000〜120,000円 |
| ブッシュ交換(1ヶ所) | 10,000〜25,000円 |
| スタビリンク交換 | 8,000〜18,000円 |
| タイロッドエンド交換 | 15,000〜35,000円 |
| ホイールバランス調整 | 3,000〜6,000円 |
| 診断料 | 5,000〜10,000円 |
※揺れ+異音が同時に出る場合は、足回りの負荷が大きく早期点検が最も安全で経済的です。
👉VW専門店ナイルプラスのメンテナンス・カスタムの費用&作業日数まとめ
同時に点検しておきたい関連部位
- ショックアブソーバー
- ロアアームブッシュ
- スタビライザーリンク
- タイロッド/ボールジョイント
- アライメント
- タイヤ空気圧・偏摩耗
▼足回り修理・メンテナンスについての個別ページ一覧▼
まとめ
ふらつきと異音が同時に出る場合、ショック劣化、ブッシュの破れ、ジョイントのガタ、タイヤ異常が代表的原因です。揺れと音がセットで出る症状は足回りの不良のサインで、重大故障につながる場所でもあります。
不安を感じたら早めの点検が安心です。
症状が似ていても原因は車両ごとに異なります。
同じような異音・不調でも、ターボ・ベルト・センサーなど原因はさまざまです。
不安な場合は無理せず整備工場で点検してもらうのが安心です。
車種別の不具合詳細
不具合の“出方”は似ていても、「どのモデルでどんなトラブルが多いか」は車種ごとに少しずつ違います。
車種別の傾向や、他のオーナーに多い故障事例は、以下のページでまとめています。



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